クリーニング業界がよくわかる!坂木司ミステリ「切れない糸」
💡 2021.06.04
「業界小説」なんて言葉があるのかどうか…
銀行や出版社などの特定の業界の人を主人公にして、読みすすむうちに業界のことについて詳しくなる、小説がありますよね。
クリーニング業界では、これ。坂木 司「切れない糸」
どんなお話かというと…
周囲が新しい門出に沸く春、思いがけず家業のクリーニング店を継ぐことになった大学卒業間近の新井和也。不慣れな集荷作業で預かった衣類から、数々の謎が生まれていく。アイロン職人・シゲさんなど周囲の人に助けられながら失敗を重ねつつ成長していく和也。商店街の四季と共に、人々の温かさを爽やかに描く、青春ミステリの決定版。 (裏表紙より)
そもそもクリーニング業は、お預かりするクリーニング品を通して、お客様の生活に深くかかわるお仕事です。
なので、「謎解き」の舞台になるのにピッタリな業界です。
最初は知識もなく、ヤル気もない。でもいろいろなできごとを通してクリーニング業に必要な知識を蓄え、
自分の仕事の役割や意義にも目覚めていく。
そんな主人公の成長過程が興味深かったですね。
クリーニング業界知識も正確で勉強になりました!
「切れない糸」 (創元推理文庫) 坂木 司
・・・中田